大学2回生になった私は充実しまくりの日々を送っていました、
と勘違いしていました。
大学は3回生以降ラクしたいから、という目論見もあって単位をぎゅうぎゅうに詰め込んで取って、課題にも時間をかけて、さらには大学の勉強だけでは足りないと思い専門学校の夜間にも通い、バイトも2つ掛け持ちしていました。
寝る間も惜しんで、というのは表向きで、「寝るのが怖くて」スケジュールをびっしり詰め込んでこなしていました。
何かから逃げるように。
空白ができないように。
やらなきゃいけないことを詰めて詰めて。
走らなきゃ。
何かがくるから走って逃げなきゃ。
何かって何か知ろうともせずに、見て見ぬふりして逃げて逃げて。
走りっぱなしで。
ろくに寝ないで食べるのも適当で、大学時代の4年間で3回腹膜炎起こして入院しました。
大学でお世話になった先生も2回目だったかな。わざわざお見舞いに来てくださったのにろくに話もできずに焦るばっかりで。
先生には今謝りたいし、家に来てくれてタクシーで病院に連れて行ってくれた友達にもお礼を言いたいです。
友達は今でも「あんなことあったよね〜」って笑い話にしてくれるけど、本当に感謝しています。
3回目はさすがに自分で救急車を呼びました。
痛すぎて気持ち悪くてあんまり覚えていないけれど。
救急病棟って、何科か振り分けられるまでそこで1泊になるのですが、急患の方がじゃんじゃん運び込まれてくるので呻き声とか叫び声とか鳴き声とか聞こえて怖かったです。
怖くて眠れなくて、朝になって病棟移るとちょっとホッとして2日目爆睡というのがパターンでした。
点滴を手の甲から入れるのも毎回で、水分摂るのを忘れていると脱水状態になっていて血管が逃げるので肘の内側から刺せないんです。
点滴と薬で養生して回復して原因は分かりませんね、よく寝て栄養のあるものを食べてください、で退院して。
入院は毎回そんなに長くなくて、4日から1週間で退院していました。
退院直後はいつも、どうしても一番にマックが食べたくなってハンバーガーセット:ドリンクはコーラを買って家に帰りました。
帰りのタクシーで通り過ぎていく景色は毎回新鮮に見えて、眩しくて、早くまた頑張らなきゃと思っていました。
勉強にバイトに恋愛にのめり込むのを「頑張っている私」と思い込んでいたのですが、間違っていました。
実際はゆっくりぬるぬると真っ黒い沼に沈み始めていたのです。
2019.2.3 arekore